プレビューモード

関心と感動——紀伊国屋書店「じんぶんや」での選書フェア

現在、

紀伊国屋書店新宿本店にて、

『スピノザの方法』出版記念

俺の選書フェアを行っていただいております!

ここ でも紹介しました。)




「スピノザに近づいてみる」と題して

60冊を選びました。



タイトルの通り、

スピノザというこの哲学者に接近してみるための

60冊です。



はじまってまだ一週間も経ちませんが、

出足好調です。ありがとうございます。



Philosophy Sells...But Who's Buying?
会場の風景
実は俺はまだ訪れておりません!




このフェアのお話をいただいたとき、

どういうタイトルにするか、

とても悩んだのですが、

こういうことを考えました。



「広く関心をもって」などと人は言う。

しかし

関心をもつなどというのは滅多にないことです。



ハイデッガーがこんなことを言っています。

関心interesseとは

「間inter」に

「有るesse」

ことだ、と。



つまり、

関心とは

〝持つ〟ものではない。

所有の対象ではない。

それは存在esse/beingの問題であるのです。



〝何かの間に有る〟

という、その存在の状態が

ある時に、

何らかの理由で勃発する、

そういうことなのです。


したがって、

それは意志の問題ではない。

やろうと思ってできることではない。





でも、

そんないつ起こるか分からないものは待ってなんていられない。

だったら、

意志でなんとかなることをとりあえず掲げてみてはどうだろう?

そこで

思いついた言葉が

「近づいてみる」

だったんです。


近づいてみて、

おもしろければラッキーだし、

ダメならまた別のところに行けばいい。

入るのは難しいけど、

近づくだけならけっこうできますよね。



今回のフェアではスピノザに関わる

いくつもの方向性を示しておきましたので、

ここから今度はどこへ近づいて行くのかは

読者の皆さん次第。

俺自身もここからどんな方向性が出てくるのか、

楽しみです。



じんぶんやのサイトはこちら




会場では各書に対する俺のコメントとエッセイを掲載した

ブックレットが配られていますので、

是非手にとってください。

コメントもエッセイも頑張りました。



エッセイでは

「感動」について書いてみたんですけど、

どうだったかな。

ハイデッガーが

どんなに幅広く哲学を論じたとしても、〈問う〉ということによって私たちが感動させられていなければ、何も理解したことにはならないし、すべては誤解にとどまる

と言っているんですね(『形而上学の根本諸概念』)。

俺はこの言葉が大好きなんです。

哲学をやっていると

やはり

「ああ、こういう考えがあるなぁ」

とか

「ああ、俺の考えはこう変えられるなぁ」

とか

そういう感動があるわけです。

それなしで哲学史上の情報をまとめるだけなんて

俺にはできない。

それに感動してなきゃ理解してないって

ハイデッガーの言うとおりですよ。



俺は『スピノザの方法』を書きながらいろいろ発見があって、

いちいち感動してました。



フーコーはどこかで言っています。

一冊の本を書いて

それで自分が変わらないとしたら、

そんな本にどんな価値があるというのか。

(どっかで言っているということだけ昔から知っているのですが、どこで言っているのか? どなたかご存じでしょうか?)



長くなりましたが、みなさん是非紀伊国屋書店新宿本店「じんぶんや」の

國分功一郎選書フェアにお越しください!





さらにさらに…

この後、

別の書店で

「倫理的思考を更新するための50冊+α」という

選書フェアも開催されます。

こちらについてはまた追って紹介いたします!