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Deleuze Conference 01

だいぶ間があいてしまいました。

アムステルダムであったドゥルーズの会議に一週間行ってきて、

帰ってきた次の日からお泊まり保育で秋川渓谷へ。

で、その後は学内業務で激務。

やっとブログ書く時間ができた。

Connect, Continue, Createってタイトルの会議でした。

Philosophy Sells...But Who's Buying?

※プログラムの表紙

250人以上も世界からドゥルージアンがあつまって、あーだこーだ言うと。

Philosophy Sells...But Who's Buying?

※教会に集まるドゥルージアンたち。

Philosophy Sells...But Who's Buying?

※食堂に移動するドゥルージアンたち。

Philosophy Sells...But Who's Buying?

※昼食をとるドゥルージアンたち。

Philosophy Sells...But Who's Buying?

※コーヒーを飲むドゥルージアンたち。

コンフェランスには、いろいろ芸術系の付属イベントがありました。

Philosophy Sells...But Who's Buying?

※その場で書いた抽象画の上に、観客が書いた絵をOHPで投影する作品。

Philosophy Sells...But Who's Buying?

※完成。

Philosophy Sells...But Who's Buying?

※その中に燦然ときらめく、俺の書いたアンパンマン、バイキンマン、ドキンちゃん。

ところで、

アムステルダムの北の地域(無料のボートで中心部とつながっている)は、かつて造船業で栄えたのだけれど、八〇年代に工場が完全につぶれて、その後、荒廃していたそうです。

Philosophy Sells...But Who's Buying?

※町並み

Philosophy Sells...But Who's Buying?

※いかにもな廃工場。

でも、いまその地域に政治家や芸術家が注目していて、ここを活性化させようといろんな努力をしているらしい。

その一環として芸術祭があって、そこにもこのドゥルーズ・コンファレンスは絡んでいました。

このように、今回のコンファレンスは、まず大きな枠組みとして、ドゥルーズ哲学と芸術というのがありました。

『千のプラトー』なんかで名前がでてくる作曲家Edgard Varèseについてのドキュメンタリーフィルム、“The One All Alone” (2009, Frank Scheffer)の上映もありましたし。

http://www.deleuze-amsterdam.nl/index.php?option=com_content&view=article&id=65&Itemid=71

これはどういうことかというと、

ドゥルーズ・コンファレンスとは言っても、

『哲学とは何か?』

という彼の晩年の著作が、

特権的な地位を占めているということなんですね。

あの本は、

芸術、科学、哲学の三領域を区別していますが、

今回のコンファレンスでは、

あの本とあの三領域の区別というのが

全面にでてきていました。

art, science & philosophy

って言い回しを何度も聞いた。

で、

そんなかの芸術と哲学にフォーカスが当てられていた、と。

この傾向については

俺はちょっとビミョーって感じがあって、

昔から言ってるんだけど、

『哲学とは何か?』って本は、

要するに、

わかりやすいんですね。

それに

なんというか、

すこしたるんでる感じもある。

たとえば「思考のイメージ」という概念は

『差異と反復』では、

ある哲学者の思考の端緒へと切り込んでいくための

批判的な装置でした。

哲学における開始の問題とワンセットで語られていた。

ところが、

『哲学とは何か?』では、

それが内在平面と同一視され、

概念のおかれる場のようなものとして

一般的に語られてしまう。

それはそれでおもしろいところはあります。

ただ

なんというか、

あのギリギリ感がないんですね。

『哲学とは何か?』は晩年の著作ですね。

しかも、ガタリとの共同署名になっているけど、実際はドゥルーズが一人で書いたものだった(ガタリに電話で、「俺の名前もいれてくれない?」って頼まれたらしい)。

年とったから「哲学とは何か?」なんて問うことができるってドゥルーズはあのなかで書いてました。

だから、あれはあれでおもしろいけど、

あれを全面に押し出すというか、

あのわかりやすさを頼りにしてドゥルーズを理解した気になるのは

どうかなぁ、と。

やっぱり、

ヒューム論の難しさ

カント論の難しさ

俺はああいうのを大切にしたい。

難しくなきゃ、

研究する必要ないでしょ。

分からないから

そしてそれを理解したいから

研究するわけです。

そうじゃなかったら

ただ一人で日曜日に読んでりゃいい。

ドゥルーズの難しさに直面することが

ドゥルーズを研究することであるはずです。

っと、ちょっと批判的なことを書きましたが

大変有意義な学会でした。

俺の参加したセッションの話は後回しにするとして、

一番おもしろかった発表は、

ドイツからきた博士課程の学生の発表で

ポストカント主義の哲学者ザロモン・マイモンについての発表でした。

これはすごかった。

俺もずっとマイモンに手を出したいとおもいつつ、

本も買いつつ

しかし、なかなかうまくいってません。

しかし彼女は、

マイモンの思想を

きわめて簡潔にわかりやすく説明してくれた。

あれはよかったなぁ。

そのネタについてはまたどこかで。

ところで

ご存じの通り、俺が学会に行っているちょうどそのとき

オランダがワールドカップ決勝で負けました。

なんだかんだ言って、俺もホテルのレストランで試合を見てた。

で、そのときも街はすごかったけど、

チームが国に帰ってきたときも大騒ぎ。

あの騒ぎはすごい。

なんというか、

なんかたまっているのか、彼らは!?

街はまるで革命の後。

ビールのにおいでものすごいくさい。

$Philosophy Sells...But Who's Buying?

※チームが帰ってきた日のアムステルダム中央部。